2025/10/18
スマイルドッグ通信 NO108 2025年10月号

スマイルドッグ通信 2025年10月号

みなさんこんにちは!
原口の愛犬さつきが9月21日に虹の橋を渡っていきました。

夜寝る時は2階の私の寝室の隅でコの字になっているところがお気に入りで、そこにベッドを置いて寝ています。そのベッドのヨダレのシミが薄茶色くなってきてました。さつきは歯周病が酷くて、そのせいで口の中で出血してしまっているのだと思ってました。

お水はドリンクノズルで飲んでいるのですが、娘と2人で久し振りにディズニーシーに行っていたときに、母から「さっちゃんがお水を飲みたそうにしているのに飲めないみたい」とラインがありました。歯周病のせいで痛くてベロが上手く使えないのかと思いながら、翌日診察してもらいました。

診察してもらった結果、口の中に腫瘍ができていて、急に大きくなってるし、形状てきにも悪性ではないかと言われました。場所が右側の喉元という場所だけに、もし処置をするなら、顎を半分以上切除しなければなりません。大学病院での大手術になり、それでも助かる可能性は低いということでした。せめて検査をして悪性かどうかだけでもわからないかとお聞きしましたが、検査で腫瘍を切り取ることで一気に体中に転移してしまうので、手術をするなら検査する必要はあるけど、手術をしないならなにもできることはないということでした。
迷いましたが、12歳という年齢もあり、手術はしないことにしました。食べるのも腫瘍が大きくなるにつれ食べられなくなり、流動食を飲ませるくらいしか手段はありません。さつきはシュナウザーということもあり、かなり食いしん坊です。ごはんを食べられないことが
不憫でなりませんでした。その前からお腹が緩くなることが多く、
常にふやかしのドッグフードを食べていました。診察を受けたころは、左側からフードを中に入れてあげると食べられていて、コツが掴めてきたら、一人でご飯を食べたり、お水も飲めることもありました。でも口の中の出血は日に日に増えていき、流動食も合わせてシリンジで飲ませるようになりました。

2年前にドイツ在住で獣医師のアルシャー京子先生にトレーニングのハイレベル講座を受けました。その最後の講義で、
犬の安楽死についてのディスカッションがありました。ドイツでは年齢にもよりますが、もう助からない、犬らしくやその子らしく暮らせないとなった時に安楽死を選択することがあるそうです。私も含め受講者のみなさんも「自分の意思で命を止める決断はできない」といった意見でした。先生がこのディスカッションを最後の講義の日に私たちに投げかけられたのは、愛犬の尊厳について想像し考えてほしかったからだと思います。これには正解はないし、どちらを選択しても後悔は絶対にあります。でも考えることから逃げないことが飼い主の責任だと私は思っています。なくなる2週間前まで自力で食べられていたのですが、流動食をシリンジであげても、中に入っていかずあふれ出てしまい、見る見るうちに痩せてしまいました。歩くのもおぼつかなかったのに、トイレに行ってちゃんと用をたしてくれました。
私がトレーニングの勉強を始めたときさつきは7歳、資格取得のために二人でがんばりました。その前はトイレは7割失敗していたので、なるべく外でさせるようにしていました。トレーニングを始めたことで、何をすれば自分に良いことが起きるのかをわかったので、きちんとトイレでできるようになりました。それ以外にも白内障の手術で入院した時も、病院の犬舎で落ち着いて過ごすことができたり、K9ゲームクラスで他のわんちゃんと一緒に楽しめたり、
トレーニングをしたおかげで、ストレスが減り、楽しさがアップしました。大人になっていてもトレーニングができることをさつきが身を持って証明してくれました。さつきのことを可愛がっていただいたみなさんありがとうございました。
またいつか会える時が来ると信じています。